「水引」といっても、様々な種類があるのをご覧になった方も多いと思います。
色水引、絹巻水引、光水引、羽衣水引、曙水引などなど、ちょっと調べただけでもこんなにも。
ですが、名前を聞いただけでは、どんな水引なのかさっぱり分からないと思います。
そこで、加工の種類と名前の由来を解説させて頂く事により、いろんな加工の施された「水引」というものを理解していただければと思います。
水引の芯の拡大画像
薄い和紙を紙縒り状にしています
水引は和紙を紙縒り状にした「芯」に様々な加工を施すことによって作られます。
その加工は大きく分けて2つに分けられます。
1.染め水引・・・「芯」を染料で染める
2.巻き水引・・・「芯」に糸やフィルムを巻く
です。
基本的にはどちらか一方のみの加工ですが、どちらの加工も施したり、あるいは複数回の加工を施す水引もあります(後述の曙水引など)。
1.染め水引
水引を染めている様子
昔はこのように染めていました
1-1.色水引について
色水引13色セット
色水引は和紙を紙縒り状にした「芯」を直接染めることによってつくられる水引です。
水引の元祖として古くから使用されており、陶器の様な表情には多くのファンがいます。
反面、一度癖がついてしまうと直すのが難しいので、扱うには技量が必要になります。
名前は「芯」を「色」で染めることから付けられました。
1-2.シルク水引
色水引と同じく、「芯」を染料で直接染める水引です。
天然雲母入り染料を使用していますので、控えめな艶と滑らかさがあります。
2.「芯」に色のついたフィルムや糸を巻きつける水引について
2-1.絹巻水引
絹巻き水引
風合いも色合いも柔らかい水引です。
また、癖が付きにくく、結び直しが容易なため、初めて水引細工に挑戦する方にお勧めです。
名前は人「絹」を「巻」くことから付けられました。
2-2.光水引
光水引
光沢があり、ワンポイントを飾るのに向いています。
癖は付きにくく扱いやすい水引ですが、やや硬い為、小さなカーブを作るには慣れが必要になります。
名前は当時存在していた水引の中では一番「光」沢があったことから付けられました。
2-3.羽衣水引
羽衣水引
キラキラ感があり、華やかさを演出したいときに向いています。
癖は付きにくいので結び直しが出来ますが、絹巻水引より固いため、強めの「しごき」が必要です。
上品な光沢が天女の「羽衣」の様であることから、この名前が付けられました。
2-4.曙水引
曙水引
キラキラ感と柔らかな感じが同居する面白い仕上がりになっています。
癖は付きにくく、比較的柔らかな水引ですので、初心者の方にもお勧めです。
見た目が明るく、「曙」(太陽の登る明け方のこと)を想起させることから、この名前が付きました。
3.どんな水引を使えばいいの?
水引にはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴と色を生かすことが大切です。
水引には「直線の美」と「曲線の美」がありますが、場面に応じて使い分けることで造詣の幅が広がります
「これから水引細工をはじめよう」と思ってらっしゃる方にはお勧めするのであれば、「絹巻水引」です。
柔らかく手なじみが良いので、水引の魅力を感じていただくことが出来ます。
4.宣伝
最後に宣伝です。
初めて水引細工に挑戦される方にお勧めの、弊社オリジナルキットと、絹巻水引のセットです。
水引キット 初級編
絹巻水引13色5筋セット
キットにつきましては、弊社ワークショップでも実際に使用しているキットになります。
初級編ではありますが、基本的な結び方は網羅しております。
どうぞよろしくお願いします。